スマート・フォーラム通信 通算269号

「同一労働同一賃金、来月から」 「『仕事と対価』に入念な点検」  「基本給や手当整理進む」 「非正規の声映す労組へ」  「待遇差是正の裁判相次ぐ」 これらの見出しは、労働組合やいわゆる革新政党(懐かしい言葉だ)の機関誌ではない。 3月9日の日本経済新聞朝刊のものである。  「この手当Aとは何ですか?」企業の労務担当者と顧問弁護士の間で、 賃金や手当の最終チェックが大詰めを迎えている。ある企業では、 何の職務の対価か説明できない「正社員向けの」手当が問題になった。 労務部門のベテランにも確認したがわからず、基本給に組み込む方向で調整するという。 正規非正規の待遇差を禁じる厚生労働省のガイドラインに対象となっていない 「家族手当」や「住宅手当」も見直す企業が増えている。ただ気を付けなければならないのは、 正社員の待遇を一方的に下げる「不利益変更」にならないようにすることだ。  同一労働同一賃金のルールを定めるには、労使協議で合意を得ることが前提だが、 交渉する労働組合が正社員中心では、非正規の従業員の声は十分に反映されにくい。 労組自身も変化が必要だ。 残業時間の上限規制など労務ルールの見直しを迫られる企業の 負担は軽くない。非正規労働者にとって透明で働きやすい環境が提供できれば優秀な人材が 獲得しやすくなる。

*******************************
横浜市鶴見区豊岡町20-9-505
よこはまシティユニオン「スマート・フォーラム」
http://smartforum.sakura.ne.jp
*******************************

戻る