スマート・フォーラム通信 通算276号

清水建設 止まった工事の代償(日経5/29)  4月13日の月曜、清水建設は大手建設会社で初の工事中断を決定した。 実は3月下旬から毎朝、工事中断の是非を話し合っていたが、前の週末に 現場で社員1人がコロナに感染し亡くなったことが伝えられ、状況は一変した。 取引先から問い合わせが殺到し、ホームページもアクセスできない状態になった。 最終的に中断したのは、緊急事態宣言の対象だった13都道府県内の約500ヶ所の 工事現場で、全工事の9割にあたり、自社や下請けを含めて2万1000人が働いていた。 工期順守を約束することで大半の施主からは同意を得たが、下請など協力会社の 動揺は大きかった。清水建設が労務費の8割を補償したが、当初の利益分などを 考慮すると協力会社の収入は実質6割程度とみられる。  4月下旬には協力会社から「これ以上はもたない」「再開して」という悲鳴に 近い訴えが相次いだ。清水建設は5月7日に工事を再開した。現場の感染リスクを 完全に抑える方法はないが、あちこちにビニールシートが張られ、事務連絡も極力 SNSで行うなど可能な限りの感染防止策をとった。井上社長は「コロナと共存しなが ら事業を続けたい」と話す。 数字がどこまで正確かはわからないが、元請が労務費 を8割補償しても、協力会社の収入が6割だとすれば、末端の労働者や一人親方らには もっと少ない金額しか回ってこないことが予想される。 ちなみに、新型コロナウイ ルス感染症で1名の建設労働者が労災認定されている(以下のサイト参照)。 清水建設の社員かどうかは不明。  https://www.mhlw.go.jp/content/000627234.pdf

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