スマート・フォーラム通信　通算368号

USJも賃上げ 　パート7％、正社員6％（日経2/21） 　ユニバーサルスタジオジャパンの運営会社は、パート・アルバイト従業員の時給や手当を見直し、 3月から月額支給額を平均７％引き上げると発表した。正社員約2000人も月給を平均6％引き上げる。 USJでは、約1万人のパートやアルバイトが働いている。最低時給を1100円から1160円に引き上げる。 上限は1630円から1690円とする。USJの来場者数も増えており、観光産業で人手不足が深刻化している。 USJ担当者は、「パートやアルバイトは運営の原動力だ」、「コロナ禍で苦しい中でも頑張った従業員に 報いる意味もある」と話す（以上記事から）。 　上記の記事は、しっかり「23春闘」の見出しもあり、USJの運営会社にはUAゼンセンの労働組合もある ようだ。日経新聞だから仕方ないのかもしれないが、労働組合の取り組みがどのようなものであったのか。 せめて労組のホームページ等でもっと宣伝してもらいたい。なぜなら、春闘の基本精神というのは、 賃上げを勝ち取れる組合が先陣を切ってストライキを含めた闘いで賃上げを勝ち取り、賃上げが難しいが 闘っている職場に波及させるというもの。例えば、医療・福祉系の職場では、常時人手不足で、コロナ禍 でも大変で、収入も激減したのに、団交で賃上げを要求しても「健保や役所からお金が出ない」の一言で 賃上げを実現できていない職場が多い。先陣切ってストライキをするのは極めて困難だ。 　もう一つ気になるのは、賃上げはあくまでも「平均」であること。「できる」人、「会社の言うことを聞く」 人だけ大幅に上げて、そうではない人を若干下げても、平均では上がる。人件費総額では何も変わらない場合や、 人手不足職場では減っていることすらあり得る。正社員でも同じだが、非正規、時給の場合は、なおさら注意が必要だ。

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