スマート・フォーラム通信 通算380号

図書館職員4分の3非正規(赤旗8/8)  公共図書館は、さまざまな情報を得られる重要な教育施設。その図書館職員の4分の3が非正規雇用で働いている。 東京都多摩地域の市立図書館で非正規として働く中野ゆかさん(仮名、49歳)は親と同居している。 大学で司書の資格を取り、図書館で働き16年。利用者が題名も著者も思い出せない本を一緒に見つけた時や、 おすすめの本を紹介して喜んでもらえた時などにやりがいを感じると言う。しかし、勤務時間は週4日、 16時間に限られている。専門職の司書としての採用ではなく、時給は東京都の最低賃金ぎりぎりの1080円 で月収は7万円ほど。勤務している図書館の職員は7人全員が非正規で、40代以上の女性。全国の図書館数は 2003年の2759ヶ所から22年には3305ヶ所と増加し、図書館職員数も増えている。 しかし正規職員の割合は53%から22%に減少し、非正規化が加速している。  日本図書館協会の「非正規雇用職員に関する委員会」が18年度に神奈川県で実施した調査によると、 平均賃金は月給約13万6000円、時給996円、9割が40代以上だった。小形亮委員長は、「生計を立てるには 厳しい状況。仕事にやりがいを持つ人は多いが、非正規で働ける人しか残らない。我慢しながら働いている。」 と語る。民間に運営を委託する指定管理者制度が03年に始まり、コスト削減のために低賃金の非正規雇用が さらに広がった。イベント開催やサービスの多様化で、職員の負担は大きくなっている。同協会は国や自治体 に対し、非正規職員の賃金・労働条件の改善や安定的な雇用更新などを求めている。  個人的に、図書館には本当にお世話になってきた。小学生低学年の頃は、毎日学校の図書館で休み時間に 読めるだけ読んで、借りられるだけ本を借りて読むのが日課だった。夏休みはなんで10冊しか借りられない のかと憤ったのが懐かしい。背伸びして高学年向けの本もどんどん読んだので、とくに勉強しなくても、 まじめに授業をきかなくても成績は良かった。本に書き込みを始めた大学生時代は、結果として1000冊以上の 本に埋もれて寝ていたが、社会人になって、とくに娘が生まれて、家に本を置く場所がないことを理由に、 どうしても手元に置いておきたいもの以外はほとんど全て古本屋行きとなり、ここ25年間はほぼ本を買わない で県立および市立図書館で借りている。娘が3歳頃から中学校に入る頃まで、週末にはキャリーケースを転が して一緒に図書館に行き彼女の分だけで12冊(当然重くて持てない)も借りてきたのも懐かしい思い出である。 町の小さな本屋が激減する中で公共図書館は増えているのに非正規労働者の負担が大きくなっていることは本当に辛い。   日本図書館協会の非正規雇用職員に関する委員会のサイト (基本的に会員向けのようですが、調査や講演録が盛りだくさんです) https://www.jla.or.jp/committees/tabid/805/Default.aspx

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