スマート・フォーラム通信 通算382号
非正規補助金詐取疑い 代理申請2300万円 元社労士逮捕（9/7各紙） 非正規労働者の待遇改善に取り組む事業者に支給される「キャリアアップ助成金」など、 国の補助金約2300万円をだまし取ったとして、大阪府警は、元社会保険労務士の前田 桂吾容疑者を詐欺容疑で逮捕した。前田容疑者は事業者の代理で申請を繰り返して報酬を 得ていたとされ、府警は業者の関与の有無も調べている。 キャリアアップ助成金などを巡っては、社労士や代理人による申請で不正受給が相次いでいる ことが会計検査院の調査でも確認されている。厚生労働省では不正があった場合の代理人の情報 を労働局間で共有していると言う。 なんと許しがたい輩と思ったが、会計検査院の調査でも、ひどい例は全国各地で頻発している （昨年10月に報道されている。下記サイト参照）。愛知局の例が詳しく書かれているが、 職業訓練をしていないのに、したことにして助成金をもらったとか、1％に満たない賃上げしか していないのに、5％以上増額した賃金台帳を偽造したといった具合。 https://report.jbaudit.go.jp/org/r03/2021-r03-0120-0.htm これは社労士個人や各労働局の問題というよりも、助成金制度そのものに欠陥があるとしか 思えない。使い勝手が悪いから、手続きが難しいから、代行ビジネスがまかり通るのだ。 有期雇用の入り口規制、最低賃金引き上げをした方がはるかに簡単なはず。税金を浪費することはない。
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